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ラーメン屋とホロヴィッツとガブリリュクとコンクール その2
さて、ホロビッツというピアニストはもう若い人達にはあまり知られていないピアニストかもしれない。 加えてこのピアニストは音大の日本指導者連中からはかなり嫌われていると言っていいだろう。 それはあまりにも作品の再現に逸脱している部分が多いからだろう。 たしかに、「そりゃ,やばいだろ」という部分は良くある(笑) 正直言ってホロビッツがコンクールに出たら1次予選落ちだろうし,音大受験に行ったらどう考えても受からない。 その辺りが指導者連中から絶対聴いてはならないということなのだろう。ただし・・・ そこにはおそらく”禁断の果実”という意味も持っている。 そこが、ホロビッツと私が絶賛しているN店との共通点でもある。 なんと表現したらいいだろうか? N店は圧倒的にピアニストで言えばホロビッツだろう。 そしてM店はすばらしいが,ちょっと魅力という点では好みがわかれるという点でコルトーといったところだろうか?(まああどっちにしても個性的ではありますね) もちろん、こういうものは個人の好みも反映するので一概にT店を酷評することは間違っているかもしれない。 逆にいえばT店は良くある一般的な良く出来た模範的な(しかし普通の)ラーメンらしいラーメン店、言い換えれば優秀で模範的な日本人ピアニストである。 それに比べると、N店のラーメンがはたしてラーメンと言えるのか?というぐらい、個性的なラーメンはおそらくラーメン店の中でもアウトロー的な存在でもある。 ただ・・・個性的というよりも、あまりにもスープにこだわりがかなりある。 正直言って何が入っているんだろ?と怖くなるほどまでに(まさか指は入っていないと思うが)、あらゆる食材のスープが入っている事に間違いはない。 そういうあたり、かなりスープは研究しつくされて出していると言っていい。 加えて、お客さんがどういうラーメンを求めているのか?というあたりをよく知っている様な気がする。 そういうあたりは、ホロビッツも同じだ。 とにかく、聞く者の注意力を背けないだけの演奏がある。 なんというか・・・思わず聞かずにいられないというか・・・ その辺りはかなり本人は計算し尽くされた演奏技術を持っていたと思う。 CDをよーく聞くとその辺りが伺える。 彼の演奏で分析するとわかるのだが、とにかくダイナミクスが広い。 その広さがとてつもない音色の多様さや、ドラマチックな演奏を生み出しているのだが、単純に聞いただけではわからない。 人に感動を与えるということは、ややもすると模範的な演奏だと出来ない事が多い。 そこには悪魔的や、妖精的、非常識的な内容が必要になることがあるが、ややもするとそれは教育者からは「客観性に欠ける」と言われかねない。 客観性とは・・・つまり万人が「良い」と言える内容を言う。 そういう意味では個性が強いラーメンや演奏は狂信的なファンもいる一方、酷く嫌う人もいる事は事実だろう。 しかし、しかしである。 人々は腹を満たす為ではなく、また一般定義型のラーメンを食べたい為でもなく、興奮や感動、刺激、至福が欲しい為にお金を出すのだ。 ここがなぜか酷評されがちなラーメン店に行列ができる理由があるし、一方でクラシックという物がなぜかいまいち現代では人気がない原因の一つかもしれない。 そうでなくともクラシック音楽が「古典音楽の再現演奏」などということを言っているからなのかもしれない(もちろん決してその楽譜に忠実な演奏行為に反対はしないが・・・) しかし、もしラーメンコンクールなどというものがあったら、あのN店はどうなってしまうのだろうか? やはり1次予選落ちなのかもしれない(笑) |
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N店のみそラーメン。 これを見ているとやっぱりまた食べたくなる(唾)
2010.2.21 |
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