村田ピアノ音楽院

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その3〜アマチュアピアニストを目指して・・・

 

さて、ここでピアニストという職種について考えてみたいと思う。

いわゆる”ピアニスト”とはどういう人をさすのだろうか?

音楽雑誌などに頻繁に出ていて,良くコンサートをしている、もしくは海外からの来日コンサートを全国でやっている人などはもちろんピアニストだと思うが、それも非常に曖昧な言い方になっている。

医者など、国家試験を通して免許を持っている場合は,明確に”医師”といえるのだが,ピアニストという職種には免許がない。

例えば音大の幼児科や、声楽科を出た場合でも、ある程度ピアノが弾ければ「私はピアニストです!」と言っていいような気もする。

しかし、たとえば裁判の時に裁判長から「被告人、職業は?」といわれて・・・もしくはスピード違反で白バイの兄ちゃんから「職業は?」ときかれて「ピアニストです」などと言えるのだろうか?

世の中がどのような考えでピアニストを位置づけしようがそれは自由だとは思うのだが,一方で私の中ではピアニストとはっきり言うには明確な位置づけがある。すなわち

  1. 過去において,チャイコフスキー、ショパン、リーズ、ロン・ティボー、浜松などのメジャー国際コンクールに入賞経験がある。
  2. 収入の大半が演奏活動である
  3. メジャーレーベルからソロピアノアルバムCDを出した事がある。

このいずれかが当てはまる者のみ、「私はピアニストです」と言っても良いと思う。

なので単純に私は音大の講師のほとんどはアマチュアピアニストだと思っている。

ということは・・・もちろん当たり前なのだが,私が目指そうとしているのもピアニストではないのだ。単純に「アマチュアピアニスト」を目指しているだけに過ぎない。

 

さて、ちょっと話がそれるかもしれないのだが、そのアマチュアでもプロでも良いのだが、ピアニストなどの経歴や写真などを見ると.時々「●●私立音大ピアノ科卒、フランス◯◯音楽大学留学」などと書かれて,帰国早々なのにもかかわらず自宅のレッスン室のピアノがスタインウェイ2台という雑誌などをよく見かける。

おまけに自己紹介分をよく読むと「小さい頃から自宅にヤマハのC7がありまして、音大時代にヤマハフルコンを使っていまして・・・」

まあはっきり言って34歳にしてようやくC7を手に入れて多分一生、現在のC7所有で終わってしまいそうな自分から見ればひがみ”になってしまうのだが,本当にこういう裕福な人もこの世界、いる事はいる。

ただ、結局は世の中、格差があって当たり前だし,それはそれで裕福な人は恵まれている事に感謝していけば良いと思う。

裕福ではない人はそれを不満に思うのではなく、そのハンディを克服してがんばっていけば良いだけの事なのだ。

誰だってなにがしかのハンディはあるだろう。

でもそれを他のせいにしない事!ひがまないこと!

いくら世の中、格差社会とはいっても、だから明日から共産圏主義国家に誰もしたいとは思わないだろうし(だいたいソ連邦創立者のレーニンって人はひがみ根性が大きかったんじゃないかと思えてくる)、そのハンディぐらい自分でなんとかしなければ,この世界で生きてはいけない。

よく思うんだが,とにかく世の中、なにかと自分の不幸を他のせいにしたがる人が最近多い。

親のせい、学校のせい、友人のせい、男のピアノの先生のせい(?_?)、社会のせい、国家のせい・・・。

もちろん、世の中、理不尽なことは多い。しかし、そんなのは当たり前なのだ。

所詮人間は生まれながらにして不平等だし(だから福沢諭吉さんが高額な1万円札なのですよ),その中でどうやって生きていくかが,課題となる。

いつまでも他人のせいにして,自分の不幸をあげつらえていれば,いつまでたっても自分が幸せになる事はあり得ない。

自分を”不幸者”と言っている間は何も解決しないし,(だいたいよく回りを見渡すとわかるとは思うが)不平、不満ばかり口にしている人は私も含めて本当に向上心のない、イケ面かもしれないが、現状を打破しようとする気がない奴が多い。

ついでに言えば,”いじめ”というのもやはり相手に対しての「ねたみ、しっと、ひがみ」のかたまりでしかない。

本人はいじめている感覚でも,実は自分自身がひがんでいるのだ(子供の場合は違うとは思うが)

しかし,ひがんでいても何にも変わらない。自分自身が変わろうとしなければいけないのだ。

そういえば私自身,以前はよく飲みに行く事が多かった。

もちろんだいたい飲む時にはやはり不満や愚痴、ひがみばかりである。

そのほとんどは「時間がない。忙しくて全然ピアノの練習ができない」という内容だった。

しかし,そういう不満を飲んで憂さ晴らしをしたところで,飲み終わってそれが解決するわけじゃない。結局,飲みにいくなんて、飲んで自分を慰めているだけか,相手に「自分はとてもかわいそうな人なんです」と言って慰めてもらっているだけなのだ。

それに気がついてからは,ほとんど飲みにいく事がなくなった。

飲みにいって愚痴を言うぐらいなら、本気でなんとかする方法を考えなくては・・・。

 

さて,この世界は家庭がブルジョワウでなければ,どうしても仕事と練習を両立しながら進めていかなければいけない世界だ。

そういう意味でどうしても時間を作る事が最大の課題となる。

しかし・・・なかなか思うような時間が取れない・・・。

昔,いろんな人にこの事を相談したのだが,決まって帰ってくる言葉は「時間なんて作るもんだよ。」

という言葉だった。

要するにまだ時間は作れるだろう?もっとうまく時間の使い方を考えて空き時間を作りなさい,ということだった。

ほぼみんながそういうもんだから,自分にもまだ時間が作れるのかと思いながらどうしたものか・・・と途方に暮れていたのを思いだす。

しかし,これは今だからはっきり言えるのだが「 時間なんて作るもんだよ」と言ってる人なんて私から言わせればまだまだひま人なのではないだろうか?

今でこそ本当に時間が持てる様になったが、2〜3年前までは本当に時間がなかった。

一番恐ろしい日は土曜日だった。今考えても恐ろしい。

何たって朝10時からレッスンが始まり,12時〜1時まで休憩。しかし,ここでは5分でご飯を済ませ,残りの55分はひたすら寝るのだ。・・・そうしてでも体力を温存しないと大変な事になる。

午後1時から・・・ここからが大変なのだが・・・午後9時まで・・・全くの休憩なしでレッスンが続くのだった。

ちなみにこれをやってると、もう翌日曜日はほとんど体は”死人”状態である。

また、上級生徒の場合、かなり難しい曲を持ってくるので私自身が模範演奏をするためにも生徒の曲の練習をしなくてはならず,平日の場合も土曜日ほど忙しくなくとも,空き時間はその練習でほとんどなくなってしまう。

もうほとんどこの頃は自分のための練習時間はとれていなかったと思う。

そんな事を3〜4年ほど続けていた時だった。

とうとう,あの忌まわしい出来事が起こり,そして・・・私は様々な決断を強いられてしまったのだった。

 

次回は・・・私がピアニストを目指す本当の理由・・・(この世は誰も助けてはくれない)・・・

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