|
|
||||
まずは倍音とアクションを理解する事!
ピアノという楽器は良く出来ていて,ペダルを使用した場合、倍音という構造により,音を美しく響かせることができます。 倍音については科学的には研究されてはいますが,一方ピアノの倍音を人間が感じる感性に対しての研究はあまり進んでなく,故に説明が曖昧でしかないのですが、この倍音をうまく利用する事が美しい音を出す鍵となります。 |
|||||||
![]() |
|||||||
倍音の音は図の様な音符となってはいますが実際はこれ以上の無限な音が数多くなっているはずです。 倍音を確かめる方法は実に簡単で動画の様にたった5つの音を押さえ、低音を弾いただけで、すべてが鳴っている事がわかると思います。 |
|||||||
|
||||||||||||||||||
たった一つの音を弾いただけでも数多くの弾いてはいないが、出てくる音(倍音)を生み出すのですが、通常よく言われる「あの人の演奏は音色が多彩だ」という言い方は実はこのさまざまな倍音が出てきている,ということになるのであって、なにかまるで弾いた音自体の音色が違うというわけではないのです。 倍音はおそらくピアノを強く弾けば多く出るでしょうし,弱く弾けば少ない,選ばれた倍音が出ると考えていいと思います。 もしピアノに関してペダルを使わずに演奏する場合と,使った場合 の色彩感(美しさ)は雲泥の差です。 |
||||||||||||||||||
Copyright (C) 2011murata-piano-ongakuin.All rights Reserved. |
||||||||||||||||||
しかし、何度も言いますが、そこにあるのは単に弾かれた音が美しいのではなく,倍音の美しさなので す。 勿論,ペダルを使わずしてでもカンタービレな演奏は可能ですが、やはりピアノという楽器はペ ダルを駆使してなんぼの楽器である事は間違いありません。(ホロビッツは「ピアノはペダルがすべてだ」とも言っていました) 演奏者はこの倍音,つまりは和声の響きに耳を傾けなければいけません。もしも出てくる倍音に 関して無頓着である場合は,残念ながら倍音をうまく操れないためにペダルを使う意味すらなくなってしまいます。 当たり前の様な事で、まったくもってありきたりな返答になってしまいますが、どうやって倍音で美しい音を生み出すか?・・・ これをうまく使うのがカンタービレ演奏の、まず押さえておかなければならない基礎です。
タッチと音色、そしてアクションについて よくピアノの弾き方においてタッチを変えると音色が変わる,という意見がありますが正確には、それは正しくありません。 こちらにも詳しく解説してありますが、どんなに弾き手が鍵盤を叩こうと,重さをかけようと、撫でようと,舐めようと(?)鍵盤の機械(これをアクションといいます)の方では鍵盤をゆっくり押すか,速く押すかという動作により、それがハンマーを速く弦に当てるか,ゆっくり当てるか?でしかありません。 つまり鍵盤を感情を込めて撫でても,怒りを込めて固く叩いても結局、ハンマーが速く動くか, ゆっくり動くか=弦を速く叩くか,ゆっくり叩くか?・・・でしかありません。 弾く奏者がどう感情を込めて弾いても,結局はピアノという楽器は単純に打楽器でしかないのです。 このあたり、まるで鍵盤のタッチ如何で音色が変わると勘違いしている人がいるのですが、実際には鍵盤のタッチを変える動作で音色が変わるわけではなく,多少の硬い、もしくは柔らかい音色の変化と単純に音量と発音している時間が違っているだけなのです。つまり
1.鍵盤の動く速さを調節する(音量を調節する) 2.鍵盤を押してダンパーが上がっている時間(弦が鳴り響く時間)を調節する 3.強いタッチと弱いタッチによる硬い、もしくは柔らかい音色の違い
この3つの動作の組み合わせで人間は「音色が変わった」と勘違いしているに過ぎません。 もちろん、柔らかい音と硬い音で十分音色の変化が行われたと考えることも可能ですが、しかし聴衆が感じている「音色の多様さ」は単純に「硬い」「柔らかい」ではないはずです。またそれだけの硬い,柔らかい音を明確に出せるピアノは残念ながら,完璧な整備をされたスタインウェイのみでしかありえません。 ここには人間の「錯覚」という要素が左右します。 例えば硬い音と柔らかい音,そしてfとpの音。この2つの組み合わせにより人間は”多彩な音色”という錯覚が生まれるわけです。 また,実際上記の2の押す時間をスタッカートの様に非常に短く、かつゆっくり鍵盤を押し下げ、さらにソフトペダルを踏めば「軽い」羽毛の様な音色が生まれると人が錯覚するだけなのです。 しかし,ここに多種の和音と倍音によるペダルという組み合わせが出来ると、さまざまな音色が生まれる要因にもなります。 もしも多彩な音色でピアノを弾きたいと思う場合はこの,3つの要素の組み合わせと,ペダルを考える事・・・それがカンタービレ奏法の基礎になる物です。 音色の多彩なピアニストがピアノを弾いたところで結局はピアニストは鍵盤の動きの速さ(つまり音量の調節すなわちダイナミクス)と鍵盤を押す時間(もしくはダンパーを上げている時間)の調節。及び付け足すならば、ソフトペダルを駆使しているのみでしかありません。
そこには魔法の様な事ではなく、そのピアニストがどうやって鍵盤を動かしているのか?(どういうスピードで叩いているか)・・・つまりはどういうダイナミクスで弾いているのか?を探る必要があります。 当たり前の様な事で、まったくもってありきたりな返答になってしまいますが、どうやって倍音と音量の組み合わせで美しい音、もしくは多彩な音色を生み出すか?・・・ これをうまく使うのがカンタービレ演奏の、まず押さえておかなければならない基礎です。
次項 |
||