村田ピアノ音楽院

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2.日本人がカンタービレに演奏出来ない理由はここにあった!?

 

実は私はユーチューブなどの演奏は画面を見なくとも演奏が日本人によるものなのか、海外の演奏家によるものなのかが十中八九わかります。

海外の演奏家のクセと日本人の演奏家のクセは決定的な違いがあり、おおよそ日本人の演奏は概して音が堅く、また伴奏の音が大きく、また遊びのない定規の様な正確な演奏が多いのですが、実はこの鍵は「日本語」と「日本人特有の性格」だと思っています。

この論文はおそらく未だに日本では論議や提議すらもされていないのですが、私はこの辺りに原因があるでは?と思っています。

 

1.日本語について

英会話や海外に行ったことのある人ならわかると思うのですが、英語は本当に早口です(笑)

しかし、その英語はもちろんネイティブな人は全文を聞き取っていると思いますが、通常我々の様な東洋圏の人達はおそらく重要な言葉しか聞き取っていないと思います。たとえば

I have a book.

この英文の場合、おそらく強調されて発音される重要な言葉は「book」です。

そしてそのほかのI have a・・・は非常に軽く、また早口で言うはずです。

多分会話では「book」しか聞こえてこないはずです。

つまり「アイブア ブッ

しかし、日本語では

「私は・本を・もっています」

と比較的、どの単語もハッキリ強調してしゃべるはずです。

また、私が以前海外のレストランでウェイターを呼んだ時にウェイターが注文も取らずになぜか私に「アビバ!」と言って去っていってしまったことがありました。

てっきり店員がパソコン教室にでも習っているのかと思いましたが(笑)実はこれは

I will be back

を非常に早口で言っていたのです。

おそらく強調される単語はbackではないかと思います。

つまり「アウィビバア

これも日本語でしゃべれば

「すぐに・私・戻ります」

と単語ごとにきちんとハッキリしゃべるはずです。

この

I have a book. 「私は本をもっています」

I will be back 「すぐに私戻ります」

ご自身で両方とも発音されるとわかると思いますが、日本語はかなり単語ごとに一言一言ハッキリ発音される言葉だと思います。

しかも英語と比べておそらくあまりリズム感に乏しいしゃべり方になるのではないでしょうか?

そもそも音楽のメロディーの起源は歌曲の様に歌詞がついていた状態から始まっていますが、ピアノ曲も歌詞こそ付いてはいないものの、やはりそこには潜在的に歌詞の様なものの発音というイメージはあると思います。

これをロシア語やフランス語の様にイントネーションや抑揚豊かに弾けば問題がないのですが日本語の様にメロディーをリズム感なしにすべてはっきりしゃべる感じで弾いてしまうとどうなるか?

このあたりがひょっとして日本人にありがちな抑揚やリズム感のない、すべての音をはっきりと発音された大きい音で弾きたがる傾向に結びつくのではないかと思っています。

 

2.日本人の性格について

日本人はおそらく世界中でNO,1ではないかと言えるほど几帳面です。

いい加減が嫌いできちっとしていないと気がすまないという性格です。

海外の友人に以前「日本人ってどういう風に見えるの?」と聞いた所その友人は日本人はいつも直立不動で軍隊の敬礼をした格好で「ハイ、ハイ」と言っている様に感じる、と言っていました。

また日本人はレールに敷かれた人生だと安心する傾向にある様に思います。

またそれが大多数だとさらに安心するわけです。それがはたして本人にとって幸せな選択かどうかは二の次です。

とにかくみんなと外れた道を歩かないこと。そして何事にも真面目であること・・・それが根底にある様に思います。

そういう面はどうしても演奏にも反映されがちになると思います。

きちっとした定規の様な演奏で横にそれることのない、まじめで正確な演奏・・・大多数の模範演奏と同じならば自分がどう弾きたいかは横に置いてとりあえず安心であり、横道にそれた個性を打ち出すことはありえない。

 

この2点がひょっとして日本人の演奏にありがちなパターンなのではないかと思っています。

もちろん、母国語が日本語であることはもう変えようがありませんし、日本人固有の性格はそれはそれで良い面もあると思うし、私の様な変わり者は別として(?)やはり変える事は出来ないでしょう。

 

ならば逆にその点を留意して演奏する時に考えて弾けば良いのではないか?

それにより、カンタービレな演奏を目指すことができるのではないか?と思っています。

リズム感があることとすべてをハッキリ発音しない演奏はまた後の和声的な面の内容とメロディーの歌わせ方の項目で詳しく述べますが、我々日本人は日本人特有の演奏に陥りやすいということをよく認識する必要があります。

 

 

次項目

3.和声的な面においての歌わせ方(縦の法則)

 

2011.1.5

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